コメの民間在庫、6月末時点で過去最大の243万トンに
農林水産省がまとめた調査で、コメの民間在庫量が6月末時点で過去最大の243万トンに達したことが分かった。民間在庫の適正量とされる180万〜200万トンを大幅に超える水準だ。
農水省は3月末時点で、6月末の在庫量を221万〜234万トンと予測していたが、実際にはその見通しをさらに上回る在庫が積み上がった形になる。
なぜ「適正在庫量」と言えるラインがあるのか
コメの在庫は、多すぎても少なすぎても問題が生じるとされる。在庫が積み上がりすぎれば供給過剰による価格下落を招きやすく、逆に少なすぎれば品薄による価格高騰のリスクが高まる。
そのため、需給のバランスを保つための目安として、一定の在庫水準が「適正量」として示されているとされる。今回はこの上限を大きく超えたことで、価格下落がさらに進む可能性が指摘されている。
来年はさらに増加の見通し、生産意欲の高さが背景に
農水省が公表した2026年産米の作付け意向調査では、コメ農家の主食用米への生産意欲は依然として高く、生産量は732万トンに達する見込みだという。これは需要推定の最大711万トンを上回る水準だ。
この結果、2027年6月末時点の民間在庫量はさらに増加し、最大281万トンに達する見通しだとされている。
消費者にはプラス、農家には打撃という二面性
在庫過剰による価格下落は、消費者にとってはコメを購入しやすくなるという面がある一方、コメ農家にとっては収入減少に直結しかねない問題だ。
農水省はこれまで、供給過剰の緩和策として主食用米から飼料用や加工用米への転換を促してきたが、今回の調査結果は、その転換が思うように進んでいない実態を浮き彫りにした形だ。
需給調整の行方、今後の会合に注目
農水省は今月28日に会合を開き、需給見通しについて公表する予定だという。今回明らかになった過去最大の在庫量を踏まえ、どのような対応策が示されるのかが焦点になる。
コメの価格動向は家計にも農業経営にも直結するテーマだけに、今後の議論の行方が注目される。


コメント