女優の唐田えりか(28)と、KARAのメンバーで女優の知英(32)が、映画「過怠(かたい)」(山本英監督、来年2月5日公開)でダブル主演することが分かった。2人にとって今作が初共演となる。
唐田が韓国人役、知英が日本人役を演じるという異例のキャスティングが話題を呼んでいる。このニュースをきっかけに「過怠とはどんな作品か」を調べる人が増えている。この記事では原作の内容と2人の経歴を整理する。元記事はこちら。
映画「過怠」の内容
「過怠」は、小説家・谷村志穂さんの同名小説を原作とする作品だ。受精卵の取り違えによって、それぞれ異国で育つことになった2人の女性を描く物語となっている。
唐田が演じるのは、何も知らずに韓国人として育ったジヒョン。日本の大学に留学中、医学を学ぶ菜々子(知英)と出会う。意気投合する2人だったが、やがて出生の秘密を知り、それぞれが葛藤を抱えていくというストーリーだ。
異例のキャスティングの狙い
日本と韓国の2拠点で活動する唐田と知英が、日韓合作作品で唐田が韓国人役、知英が日本人役を演じるという、国籍とキャラクターの出自を入れ替えた形のキャスティングが今作の大きな特徴だ。
唐田は「韓国語の発音など、準備の段階から新しく挑戦することがたくさんありました」と振り返り、「ジヒョンは、自分の出生に隠された事実を知り、『自分は誰なのか』『家族とは何なのか』と向き合っていきます。私自身も『自分だったらどうするだろう』と考えながら演じました」と役どころへの思いを語っている。
唐田えりかさんの経歴
唐田は以前から韓国語を学んでおり、日常会話には支障がないほどの語学力を持つという。イ・ビョンホンさんら人気俳優を数多く擁する韓国の芸能事務所「BHエンターテインメント」にも所属し、これまで韓国ドラマ「アスダル年代記」シリーズなどに出演してきた実績がある。
韓国人役を演じるのは今回が初めてで、日韓双方で活動を続けてきた経験を生かした挑戦になるとみられる。
知英さんの経歴
知英は、韓国のガールズグループ「KARA」のメンバーとして2010年に「ミスター」でデビューし、ヒップダンスで大きな注目を集めた。2014年からは「知英」名義で日本での女優活動を開始している。
映画「暗殺教室」シリーズ(2015、2016年)や、テレビ朝日系「民王」(2015年)などに出演し、日本語での演技力にも定評がある女優として活動の幅を広げてきた。
知英さんが語った役への思い
知英が演じる菜々子について、「日本で生まれ育ったけれど、実はDNAは韓国人だった女の子」と説明。「自分は本当はどこにいるべきなのか、そして、何が自分自身をつくっているのか――さまざまな葛藤を抱えています」と役柄の複雑さを語った。
唐田演じるジヒョンとの出会いについても、「菜々子にとって、唐田さん演じるジヒョンとの出会いは、『もう一つの家族』に出会うことでもあるんだと感じました」と述べ、作品への思いを明かしている。
原作者・谷村志穂さんについて
原作を手がけた谷村志穂さんは、恋愛小説を中心に幅広い作品を発表してきた小説家だ。人間関係の機微や、アイデンティティを巡る葛藤を丁寧に描く作風で知られ、これまでも多くの作品が映像化されてきた経緯がある。
今回の「過怠」も、受精卵取り違えという重いテーマを通じて、出自やアイデンティティといった普遍的な問いを投げかける作品になるとみられる。
「過怠」というタイトルの意味
「過怠」という言葉は、日常会話ではあまり使われない、やや硬い響きを持つ言葉だ。過ちや怠慢といった意味合いを含む言葉で、今作では受精卵を取り違えるという医療現場の重大な過失を暗示しているとみられる。
取り違えという出来事そのものよりも、その事実を知った当事者たちがどう向き合い、乗り越えていくのかという内面の葛藤に焦点を当てたタイトルといえそうだ。
日韓合作映画としての意義
近年、日本と韓国の映画・ドラマ業界の交流はますます活発になっており、俳優の相互出演や合作プロジェクトも珍しくなくなってきている。今回のように、両国で活動基盤を持つ俳優が、あえて互いの国の役柄を演じるという試みは、こうした交流の新たな形の一つといえる。
言語や文化の壁を越えて役に向き合う過程そのものが、作品のテーマである「アイデンティティ」というモチーフとも重なり合う構成になっているのが、今作の見どころの一つといえるだろう。
今後の焦点
来年2月5日の公開に向けて、今後は予告映像や追加キャストの発表など、さらなる情報が明らかになっていくとみられる。日韓それぞれで活動基盤を持つ2人が、互いの国の役柄に挑む今作が、日韓合作映画としてどのような評価を受けるのかも注目される。
受精卵の取り違えという難しいテーマを、2人の女優がどのように演じ切るのか、公開までの続報に期待が高まりそうだ。
山本英監督がどのような演出でこの繊細なテーマに向き合うのかも、映画ファンの間で関心を集めているポイントの一つだ。


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