「都こんぶ」約39万袋を自主回収へ
ロングセラー駄菓子「都こんぶ」を手がける中野物産(堺市)が、特売品として販売した昆布菓子およそ39万袋を自主回収すると発表した。一部の商品で酵母由来の異臭が確認されたためだという。
対象は4月上旬に期間限定で発売された「無選別お徳用45グラム」で、7月上旬に購入者から「においに違和感がある」との連絡が寄せられ、確認の結果、発酵が進んで異臭が発生していたことが分かった。現時点で健康被害の報告はないという。
創業以来初めて、中国産昆布を使用した特売品
今回回収対象となった商品は、都こんぶとして創業以来初めて中国産昆布を混ぜて発売したものだった。国産昆布の価格高騰を受けた対応だったが、従来品とは異なる製法で製品化したことが、結果的に発酵を促してしまったと中野物産は説明している。
「都こんぶ」とは?90年以上の歴史を持つ昆布菓子
都こんぶは「なかののみやここんぶ」と読み、中野物産が製造・販売する昆布を原料にしたお菓子だ。創業者の中野正一氏が1931年に大阪・堺で創業し、故郷である京都への望郷の思いを込めて名付けたと伝えられている。
甘酸っぱい味わいの昆布菓子として長年親しまれ、90年以上にわたるロングセラー商品として知られてきた。世代を問わず親しまれてきたお菓子だけに、今回の回収は多くの人にとって意外な出来事として受け止められている。
国産昆布の価格高騰が映す食品業界の苦境
近年、海水温の変化などを背景に国産昆布の不漁や価格高騰が続いているとされ、老舗メーカーであっても原料調達の見直しを迫られている状況がうかがえる。今回の一件は、こうした原料事情の変化が製造現場に及ぼす影響を映し出した形ともいえる。
中野物産は「万全を期して自主回収を決めた」としており、今後の商品づくりや品質管理の体制がどう見直されるかにも関心が集まりそうだ。

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