内閣支持率が下落、与党内に広がる危機感
報道各社の世論調査で、高市内閣の支持率下落が相次いで示されている。時事通信の7月調査では49.0%と政権発足後の最低を記録し、毎日新聞の調査でも10ポイント減の41%となり、不支持率が支持率を上回った。
与党内では深刻な受け止めが広がっている。ある閣僚は支持下落の理由として皇室典範改正や国会運営の進め方を挙げ、自民党幹部からも「潮目が変わったかもしれない」といった不安の声が上がっているという。
支持率下落の一因とされる「女性天皇」待望論
皇室典範改正をめぐっては、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える仕組みが導入された一方、国民が期待するとされる「女性天皇」の実現には踏み込まなかった。自民党の参院中堅議員は、この点が支持率下落の一因だと明言したと伝えられている。
そもそも「女性天皇」と「女系天皇」は何が違うのか
この議論で混同されやすいのが「女性天皇」と「女系天皇」という2つの言葉だ。女性天皇とは、文字通り天皇本人が女性であることを指す。歴代天皇のうち女性天皇は8人10代存在し、最も古い例は6世紀末に即位した推古天皇とされる。
一方の女系天皇は、父方の血筋が歴代天皇に連なっていない天皇のことを指す。過去の女性天皇はいずれも父方をたどれば男系の血筋につながっており、女系天皇は歴史上一度も存在していないとされる。つまり「女性か男性か」という話と、「血筋がどちらから続いているか」という話は、まったく別の論点なのだ。
なぜ皇室典範改正でも実現しなかったのか
今回の皇室典範改正は、女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにする措置と、旧宮家出身の男系男子を養子に迎える措置にとどまり、女性天皇や女系天皇を認めるかどうかという核心的な論点には触れていない。
男系による皇位継承の伝統を重んじる立場と、皇族数の減少に対応すべきだとする立場の間で意見が分かれており、より踏み込んだ議論は先送りされた形だ。この積み残しが、一部の国民の間で不満として表れているとみられる。
消費税判断も控え、正念場を迎える政権運営
物価高対策の遅れも支持率低下に影を落としている。野党党首からは物価高騰対策のスピード感を疑問視する声も出ており、政権は近く食料品への消費税減税について判断を迫られる。
皇位継承をめぐる議論と経済対策、両方の課題への対応力が問われる中、政権が今後どう立て直しを図るのか注目される。


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