名誉毀損罪とは?福岡県議会の告訴表明から解説する

名誉毀損罪とは?福岡県議会の告訴表明から解説する 政治

福岡県議会の副議長が辞職、金銭授受疑惑を否定

福岡県議会で副議長を務めていた中尾正幸議員が7月24日、代表者会議に辞職願を提出し、蔵内勇夫議長がこれを受理した。議長・副議長のポストをめぐる金銭授受疑惑が発端になったとされる。

疑惑は、吉松源昭県議が公開した音声データがきっかけだった。データの中では中尾氏が金銭を要求するようなやり取りをしていたとされているが、中尾氏は7月14日の会見で、音声は自分のものと認めつつ、金銭授受については「事実無根」だと否定していた。

会見で「告訴する」と表明、名誉毀損罪とは

辞職後に開いた会見で中尾氏は、「県民の信頼が大きく損なわれている」として職を辞したことを説明した上で、改めて金銭授受を「絶対にありません」と否定した。そのうえで、疑惑を告発した吉松県議について、名誉毀損で告訴する方針を明らかにした。

今回の一件で耳にする機会が増えた「名誉毀損罪」とは、具体的にどのような犯罪なのだろうか。

名誉毀損罪の成立要件、事実の真偽は関係ない?

名誉毀損罪は刑法230条に定められた犯罪で、公然と事実を示して他人の社会的評価を下げる行為に成立するとされる。ポイントは、示した内容が仮に真実であっても、原則として名誉毀損罪が成立し得るという点だ。

ただし、公共の利害に関わる事実で、それが真実であると証明された場合には処罰されないとする特例も刑法に定められている。今回のケースでどう判断されるかは、今後の捜査や裁判の中で争われることになりそうだ。

告訴から刑事事件になるまでの流れ

名誉毀損罪の告訴は、警察や検察に対して行うのが一般的とされる。告訴が受理されれば捜査が始まり、事件性が認められれば刑事事件として立件される流れになる。法定刑は3年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下の罰金とされている。

なお、事件の性質上、公訴時効も定められており、告訴する側にとっては時間的な制約があることも念頭に置く必要がある。

疑惑の全容解明はこれから

金銭授受があったのかどうかという当初の疑惑と、告発した側の発言が名誉毀損にあたるのかどうかという新たな争点。2つの問題が同時に動き出したことで、事態はより複雑な様相を見せている。

双方の主張が真っ向から対立する中、真相がどこにあるのかは今後の捜査や裁判の行方に委ねられる。県議会の信頼回復に向けた動きにも、引き続き注目が集まりそうだ。

元記事はこちら:中尾副議長が議員辞職し会見「吉松県議を告訴」「蔵内議長は師匠」(Yahoo!ニュース)

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