世論調査の「重ね聞き」とは?支持率急落の裏側を解説

世論調査の「重ね聞き」とは?支持率急落の裏側を解説 社会

高市内閣の支持率急落、報道各社で数字にばらつき

特別国会の閉幕が近づく中、高市早苗内閣の支持率は各社の世論調査で軒並み下落する結果となった。7月27日の衆院予算委員会の集中審議では、野党議員から支持率下落の原因について問われた高市首相が「下落している原因というものを私自身が分析することは困難でございます」「原因に関してはわかりません」と答弁し、野党側から批判の声も上がった。

「重ね聞き」という聞き慣れない調査手法

各社の調査結果を比べると、支持率の下落幅には差があることも指摘されている。この差を読み解くカギとして注目されているのが、「重ね聞き」という聞き慣れない調査手法だ。

「重ね聞き」とは?仕組みを解説

重ね聞きとは、最初の質問で支持・不支持を明確にしなかった回答者に対し、「どちらかといえば支持ですか、不支持ですか」と重ねて尋ね、その回答を最終的な支持率・不支持率に上乗せする調査手法だ。日本経済新聞や読売新聞などがこの手法を採用しているとされる。

一方で、朝日新聞のように重ね聞きを行わない調査社もあり、同じ時期の調査でも手法の違いによって数字に差が生まれる要因の一つになっているとみられる。

なぜ調査によって下落幅に差が出るのか

重ね聞きを行う調査では、態度未定だった層が支持・不支持のどちらかに振り分けられるため、変動がより大きく出やすいとされる。政治学者の菅原琢氏はこの点について、重ね聞きを行う前の「生の数字」を朝日新聞の推移と重ねると、両者はほぼ同じ軌跡を描いていたと指摘しているという。

ただし、同じメディアが継続して同じ手法を使い続けている限り、その社の調査における時系列比較自体は意味を持つとされる。手法が異なる調査同士を単純に比較する際に、注意が必要ということだ。

数字だけでなく調査方法にも目を向ける重要性

支持率の「急落」という見出しだけを見ると衝撃的に映るが、その裏にある調査手法まで理解することで、数字の実態をより正確に読み解くことができる。

今後も内閣支持率をめぐる報道は続くとみられるが、どの調査がどんな手法を使っているのかを意識してみると、また違った見え方ができそうだ。

支持率低下の要因、首相自身も「わからない」と回答

調査手法による数字のばらつきはあるにせよ、支持率が下落傾向にあること自体は各社で共通している。当の高市首相が国会答弁で下落要因を「わからない」と述べたことは、野党だけでなく世論からも厳しい目で見られる材料になりそうだ。

特別国会の閉幕後、政権がどのように世論と向き合っていくのかにも注目が集まる。

元記事はこちら:高市首相の「働いて働いて」の結果、物価は上がる一方…「無能な人気者」を選んだ国民がこれから受ける仕打ち(東洋経済オンライン)

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