FIFAワールドカップ2026の決勝トーナメント2回戦、アメリカ対ベルギーが7日(日本時間)、シアトル・スタジアムで行われ、ベルギーが4-1で快勝した。この結果、共催国のアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国はいずれも決勝トーナメントで姿を消すこととなった。
試合の流れ
立ち上がりからベルギーがペースを握り、9分にシャルル・デ・ケーテラーレが先制点を挙げた。アメリカは31分、正面で得たフリーキックがディフレクトしてコースが変わる形で追いつく。しかしベルギーは直後の33分、再びデ・ケーテラーレのヘディングシュートで勝ち越しに成功した。
後半に入るとベルギーがさらに突き放す。57分にハンス・ファナーケンが遠めの位置から無人のゴールに流し込み3-1。アディショナルタイムにはロメル・ルカクがダメ押しの4点目を決め、試合を決定づけた。ベルギーは前戦のセネガル戦に続いて安定した攻撃力を見せ、危なげない快勝で8強進出を決めた形だ。
アメリカにとって痛かった一発退場
アメリカは、前回のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で一発退場となっていたFWフォラリン・バログンについて、FIFAが世界的な批判を受けながらも出場停止処分を1年間猶予とし、この試合で先発起用した経緯があった。バログンは81分に枠内シュートを放ったが、GKティボー・クルトワに阻まれ、得点には至らなかった。
トランプ大統領の“介入”が波紋
この処分保留を巡っては、アメリカのトランプ大統領がFIFAのジャンニ・インファンティノ会長に直接電話をかけて働きかけていたことが明らかになっている。トランプ氏自身がこの“介入”を認めており、世界中から批判の声が上がった。
対戦相手だったベルギーサッカー協会はこの裁定を不服として申し立てたが、FIFAの上訴委員会は「同協会は当事者ではなく申し立ての資格がない」として却下していた。
共催3カ国そろって姿を消す結果に
アメリカのベスト16敗退により、開催国であるアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国はすべて決勝トーナメントで姿を消した。開催国としての地元の後押しを力に変えられるか注目されていたが、厳しい結果となった。
今大会は米国・カナダ・メキシコの3カ国共催という史上初めての形式で開催され、開催国は自動的に出場権を得ていたが、実力面では他の強豪国との差が改めて浮き彫りになった格好だ。
準々決勝への注目
ベスト8に進んだベルギーは、11日の準々決勝でスペインと対戦する。政治的な働きかけが競技団体の処分判断にどこまで影響を与えたのか、FIFAの対応にも引き続き関心が集まっている。
今大会のアメリカは、共催国としてホームの後押しを受けながら大会に臨んだが、決勝トーナメント初戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦での退場劇や、今回のような処分を巡る政治的な介入問題など、ピッチ外の話題が先行する大会となった側面もある。
競技面での強化と並行して、こうした問題への対応も今後のアメリカサッカー界にとっての課題として残りそうだ。
ベルギー代表は近年、「黄金世代」と呼ばれた選手たちの世代交代が課題とされてきたが、今大会では若手とベテランがバランスよく機能し、安定した戦いぶりを見せている。
準々決勝のスペイン戦は、優勝候補同士の対決としても注目度が高く、大会全体の行方を占ううえでも重要な一戦になりそうだ。決勝トーナメントが進むにつれ、政治的な話題も含めて大会全体への注目度はさらに高まっていくとみられる。
準決勝、決勝へと駒を進めるチームがどこになるのか、引き続き目が離せない展開が続きそうだ。


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