2016年から2018年にかけて、広島東洋カープは球団史上初となる3年連続のセ・リーグ優勝を達成した。
当時、本拠地マツダスタジアムは連日超満員となり、「カープ女子」という言葉が流行語にもなるほどの熱狂ぶりだった。あれから8年、球場の光景は様変わりしている。
かつての「真っ赤なスタンド」は今
ビジター応援席が埋もれるほど真っ赤に染まっていたかつてのスタンドは、今や見る影もない。
特に外野席の空席が目立ち、かつての「広島市民球場」時代の“暗黒期”を思い出させる光景が広がっているという指摘もある。7月15日のDeNA戦では前日に続き観衆が2万人を割り、収容人数3万3000人のうち1万4000席近くが空席だった計算になる。
「顔」となるスター選手の不在
あるスポーツライターは、当時と今との最大の違いとして選手層を挙げている。
「タナキクマル」と呼ばれた田中広輔・菊池涼介・丸佳浩や、“プリンス”堂林翔太、現監督の新井貴浩、“レジェンド”黒田博樹といった、客を呼べるスター選手が揃っていたのが当時のカープだった。現在はそうした「顔」と呼べる選手が見当たらないというのが、現場に近い関係者の見方だ。
「年間シートを購入済みのお客さんでさえ、球場に足を運ばない現実があるということ。さらに一般入場は壊滅的状況で、かつて流行語にもなった『カープ女子』ブームも去り過ぎた今、スタンドが“ガラガラ”になるのも当然」と、このライターは指摘している。
成績不振も重なる
7月15日終了時点でカープは80試合を終えて32勝44敗4分けの5位。6位の中日とは2.5ゲーム差という混戦の最下位争いを演じている。
負け続けてもなお現地で応援する熱心なファンは残っているものの、それ以外の層の客足が遠のくのは自然な流れとも言える。ブームの終焉と成績不振が重なったことが、今の閑散としたスタンドを生んでいる構図だ。
年間シートは完売という現実
一方で、2026年度の年間指定席7カテゴリーはすべて完売している。
40万1500円の「ロイヤルボックス」なども売り切れており、需要そのものが消えたわけではない。年間シートを購入済みの客ですら球場に足を運ばない現実があるとの指摘もあり、一般入場の落ち込みとあわせて「ブーム後」の難しさを浮き彫りにしている。
他球団にも共通する課題
特定の選手やムーブメントに支えられたファン層の増減は、カープに限らずプロ野球全体に共通する課題でもある。
実際、パ・リーグでも成績下位の球団は観客動員が伸び悩む傾向が見られ、「勝てるチーム」「顔となる選手」の存在が集客に直結する構図は業界全体で共通している。カープの現状は、その典型例として注目されている面もある。
ブーム再燃はあるのか
「カープ女子」という現象は、単なる勝敗以上に、選手の個性やチームの物語性に支えられていた側面が大きい。
今後、若手選手の台頭や新たなスター誕生があれば、再びファンの熱が戻る可能性はある。球団としてどのようにチームの「顔」を作り、ファンとの接点を取り戻していくのかが、今後の課題として注目される。
年間シートが完売しているという事実は、根強いファン層が今も存在することの裏返しでもある。この土台をどう一般客の来場につなげていくかが、今後の集客戦略の鍵になりそうだ。かつての熱狂を知るファンほど、今の空席の多さに複雑な思いを抱いているのが実情と言えるだろう。
次に球場が沸き立つのは、チームが勝ち始めた時なのか、それとも新たなスターが現れた時なのか、今後の推移が注目される。
元記事はこちら: カープ女子はどこへ? 深刻ファン離れ(Yahoo!ニュース)


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