7月10日、JR大阪駅周辺で市民有志によるデモ「“めちゃくちゃな政治に抗議”を見せるスタンディング@梅田」が開かれた。
主催者発表で約800人がプラカードを手に街頭に立ち、「高市総理はめちゃくちゃするな」などと訴えた。
東京のデモと連帯した形
この日は同時刻に国会議事堂前でも大規模なデモが開かれており、大阪の会場ではその映像がライブ配信されていた。
デモを呼びかけた大阪市の会社員、高砂俊治さんは「ひどいことが多すぎるので、国会前デモに連帯しようと企画した」と説明している。
呼びかけ人が指摘した「中傷動画作成疑惑」
高砂さんは訴えの理由の一つとして、「自民党総裁選での高市陣営による中傷動画作成疑惑の説明を秘書による陳述書で済まそうとする総理の姿勢も疑問だ」と述べている。
この疑惑は、自民党総裁選の際に高市陣営に近いとされる関係者が、対立候補を中傷する内容の動画を作成・拡散していたのではないかとされる問題を指す。高市氏本人の関与の有無について、国会でもたびたび追及されてきた経緯がある。
疑惑への説明を巡っては、本人が直接答弁するのではなく、秘書名義の陳述書によって済まされようとしていることに対し、野党や一部市民から「説明責任を果たしていない」との批判が出ているという。
物価高への不満も
デモには、政治とは別の生活上の不満を抱えて参加した人もいた。
高石市のパティシエの女性は「卵も牛乳も値上がりし、包材もナフサ不足で入ってこない。政権には小さな声を拾い上げる姿勢がなく、怒りを感じた」と話している。
この日相次いだ国会運営への批判
デモが開かれたのと同じ日、衆院では国旗損壊罪を巡る法案が野党欠席のまま本会議で採決されるなど、与党の国会運営そのものへの批判も強まっていた。
今回の大阪でのデモも、こうした一連の政治情勢への反発が背景にあるとみられる。
今後への影響
東京だけでなく大阪でも同時多発的に抗議の声が上がったことは、政権への不満が一部地域にとどまらないことを示す動きといえる。
中傷動画作成疑惑を巡る国会での追及がどこまで進むのか、今後の展開が注目される。
地方発の抗議行動という広がり方
これまで大規模な抗議デモは東京の国会前に集中しがちだったが、今回は地方都市でも独自に企画・開催された点が特徴的だ。
ライブ配信という手段によって、遠く離れた場所からでも同じ問題意識を共有し、連帯を示せるようになったことも背景にあるとみられる。
今後、こうした地方発の抗議行動がどの程度の広がりを見せていくのかも、注目される動きの一つだ。
物価高や政治手法への不満など、参加者一人ひとりが抱える理由はさまざまだが、こうした声が実際の政策判断にどこまで反映されるのかが、最終的には問われることになりそうだ。
参加人数の多寡だけでなく、こうした草の根の動きが継続的な運動として続いていくのかどうかも、今後の政治情勢を占ううえで一つの材料になりそうだ。次回以降のデモにどれだけの人が集まるのかも注視されるところだ。会社員やパティシエなど、政治活動に必ずしも慣れていない一般の参加者が声を上げている点も、今回のデモの特徴として見逃せない部分だろう。日常の暮らしに対する不満が、街頭での抗議行動という形で表面化しやすくなっている社会の空気も感じ取れる出来事だった。ライブ配信という手段が、こうした一般参加者の声を後押しする役割を果たしているのかもしれない。今後、他の地方都市でも同様の動きが広がるのか、政治への関心の高まりとあわせて見守りたい。


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