石破前総理「財源なき減税は無責任」
石破茂前総理大臣は、高市早苗首相が表明した食料品の消費減税方針について、代わりの財源を示さない減税は「無責任だ」と苦言を呈した。地元の鳥取県倉吉市で開かれた自民党の会合で講演し、「代わりの財源は一体どこにあるのかということを示せなければ、これほど無責任なことはございません」と述べた。
石破氏は、消費税は全額が社会保障の財源に充てられていると指摘したうえで、代わりの財源を示さずに減税すれば財政が損なわれ、円安や金利の上昇を通じて物価高につながりかねないとの認識を示した。あわせて、2025年の石破政権時代に「減税よりも給付」を訴えたことに触れ、今もその考えは変わらないと強調している。
消費税は本当に「社会保障の財源」なのか
石破氏が指摘した「消費税は社会保障の財源」という仕組みは、実際に法律上明確に定められているものだ。2012年の税制抜本改革により、国の消費税収の使途は、全額を「社会保障4経費」に充てることが法律上明記されている。
「社会保障4経費」とは何を指すのか
社会保障4経費とは、基礎年金、高齢者医療を含む医療保険給付、介護費用、子育て支援(少子化対策)の4分野を指すとされる。もともとは高齢者向けの3経費(年金・医療・介護)だったが、現役世代への支援も含める形で子育て支援が加えられ、4経費に拡充された経緯がある。
それでも財源が「不足している」と言われる理由
消費税収の全額をこの4経費に充てているにもかかわらず、実際には消費税収だけで社会保障4経費の合計額をまかなえていないのが実情とされる。不足分は国債発行などの形で補われているとみられ、社会保障費の増大に税収の伸びが追いついていない構造があるようだ。
石破氏が懸念を示した背景には、こうした財源の実情を踏まえずに減税だけを打ち出すことへの危機感があるとみられる。
減税と財源をめぐる路線対立、今後の焦点
「減税より給付」を一貫して訴えてきた石破氏と、「1%への減税+実質ゼロとする給付」という形で財源確保との両立を目指す高市政権。両者の路線の違いが、今回の発言で改めて浮き彫りになった形だ。
財源の裏付けをどう示すのか、今後の党内議論や国会審議でどこまで具体的な説明がなされるのか、引き続き焦点になりそうだ。
元記事はこちら:石破前総理 「財源なき減税は無責任」(テレビ朝日)


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