お笑い芸人のヒコロヒーと元日向坂46の齊藤京子が8月10日、YouTubeチャンネルで「夏への不満」を語り合った。満員電車で耳にしたというギャル二人組とおじさんとのやり取りのエピソードが、SNS上で共感を集めている。
この話題をきっかけに「スメハラ」という言葉を調べる人が増えている。この記事では、番組で語られた内容とあわせて、スメハラの意味や夏の満員電車のニオイ対策を紹介する。元記事はこちら。
満員電車で語られたエピソード
ヒコロヒーは、満員の山手線で隣に立っていたおじさんに対し、後ろにいたギャル2人組が「ちっ!臭えんだけど!」と言い放つ場面に居合わせたと明かした。
「おじさんも絶対聞こえてる。絶対、自分のことやって思いながらさ」と、その場の気まずい空気を振り返ったヒコロヒー。「一生懸命働いてんねんから…」「これはもう夏のせいやねん!」と、誰も悪くないという結論で場を締めくくった。
「スメハラ」とは何か
スメハラとは「スメルハラスメント」の略で、体臭や口臭、香水などのニオイによって周囲に不快感を与えてしまうことを指す言葉だ。満員電車のような密閉された空間では、特に問題として意識されやすい。
近年はスメハラという言葉が広く浸透し、職場や公共交通機関でのニオイへの配慮が、マナーの一つとして語られる機会が増えている。加害者側に悪意がなくても不快感を与えてしまう点が、この問題の難しさでもある。
夏の満員電車でニオイが強くなる理由
夏場に電車内のニオイが強く感じられやすいのには理由がある。気温と湿度が高い環境では汗や皮脂を栄養源にして雑菌が繁殖しやすく、複数人の体臭や香水が密閉空間で混ざり合うことで、ニオイが一層強く感じられるようになる。
満員電車は人と人との距離が極端に近くなる特殊な環境であり、普段は気にならない程度のニオイでも、混雑した車内では強く感じられてしまうことがある。
ニオイが出やすい部位とその原因
体の中でも特にニオイが出やすいとされるのが、頭皮や耳の後ろ、首筋、そして足元だ。皮脂腺が多く汗がたまりやすい部位であり、ケアが行き届きにくい場所でもある。
通勤前にシャワーを浴びていても、満員電車に乗るまでの徒歩移動やホームでの待ち時間で汗をかき、電車内でニオイが強まってしまうケースも少なくない。
自分でできるニオイ対策
スメハラを防ぐための対策としては、制汗剤やデオドラントスプレーの活用に加え、外出前に衣類そのものを消臭しておくことが有効とされる。特に頭皮や首まわりは意識してケアする人が多いという。
マスクの着用も、自分のニオイを軽減する効果があるとされる。会話中の口臭対策としても、電車移動中にマスクを着けておく人は多い。
近年は制汗剤市場そのものが拡大しており、朝だけでなく日中に使えるシートタイプの制汗剤や、ニオイの原因菌の増殖を抑える成分を配合した商品も増えている。夏場に向けて職場のロッカーやカバンに携帯用アイテムを常備する人も珍しくない。
電車内でのニオイマナーの受け止め方
ニオイに関する感じ方には個人差が大きく、何をもって「不快」とするかの基準も人によって異なる。そのため、スメハラは職場でのハラスメント問題と同様、当事者間の認識のズレが起きやすいテーマでもある。
一方的に指摘することが難しい話題だからこそ、今回のヒコロヒーのように「みんなイライラしてる」「夏のせい」とユーモアを交えて受け流す姿勢が、共感を呼んだ側面もありそうだ。
SNS上でも「可哀想やん」「みんなイライラしてたやろな」といった、加害者と被害者どちらにも寄り添うようなコメントが目立った。誰か一人を悪者にしない語り口が、幅広い層の共感を集めた要因といえそうだ。
「香害」という似た問題との違い
ニオイを巡る問題としては、スメハラのほかに「香害」という言葉もよく使われる。香害は主に柔軟剤や香水など、香りの強い製品によって周囲が体調不良を訴えるケースを指し、体臭そのものが原因のスメハラとはやや性質が異なる。
近年は香りの強い柔軟剤が数多く販売されている一方で、香害に悩む人向けの相談窓口や啓発ポスターも見られるようになった。満員電車という同じ空間でも、体臭由来のニオイと香り由来のニオイの両方が問題になり得る点は押さえておきたい。
コロナ禍を経たマスク習慣の変化
新型コロナウイルスの流行を経て、マスクの着用習慣は大きく変化した。感染対策としての着用義務は緩和されたが、満員電車のニオイ対策として個人の判断でマスクを着け続ける人は今も一定数存在する。
花粉症や乾燥対策としてだけでなく、周囲のニオイを直接吸い込むことを避けたいという理由でマスクを選ぶ人が増えたことも、コロナ禍が残した変化の一つといえそうだ。
満員電車の混雑率とストレス
国土交通省が公表する主要路線の混雑率データによれば、都心の通勤ラッシュ時には依然として高い混雑率を記録する路線が多い。体が密着するほどの混雑状態は、ニオイだけでなく音や視線など、さまざまなストレス要因を増幅させる環境でもある。
テレワークの普及によって以前よりピーク時の混雑は緩和傾向にあるとされるが、それでも夏場の満員電車が快適とは言い難い状況に変わりはない。
特に夏場は冷房の効き具合が車両ごとに異なることもあり、暑さそのものへの不満とニオイへの不満が重なり合って、車内の空気がより一層ピリピリしやすい季節でもある。
ヒコロヒーと齊藤京子について
ヒコロヒーはお笑い芸人として、テレビ番組やYouTubeなど幅広い媒体で活躍する人気タレントだ。的確な観察眼を生かしたトークで知られ、日常のちょっとした出来事を面白く語る芸風に定評がある。
齊藤京子は元日向坂46のメンバーで、グループ卒業後もタレントとして精力的に活動を続けている。今回の動画は、テレビ朝日公式チャンネルで配信されているトーク番組の一環として公開された。
満員電車と夏のストレス
満員電車での通勤・通学は、それ自体が大きなストレス要因として長年指摘されてきた。夏場は気温や湿度の上昇によってさらに不快感が増し、些細なことでイライラが爆発しやすくなる時期でもある。
今回のエピソードのように、誰か一人を責めるのではなく「夏のせい」として受け流す発想は、満員電車特有のストレスと上手に付き合うための一つの知恵とも言えるだろう。
快適な夏の通勤のために
スメハラは加害者にも被害者にもなり得る、身近でありながら根深いテーマだ。自分自身のニオイ対策を心がけることはもちろん、他人のニオイに対しても過度に神経質にならない心構えが、満員電車のストレスを和らげる一助になるかもしれない。
今回のような芸能人による率直なトークがきっかけとなり、夏の満員電車マナーについて改めて考える人が増えそうだ。
誰もが加害者にも被害者にもなり得るテーマだからこそ、過度に神経質にならず、かといって油断もしすぎない、ちょうどいい距離感を探ることが、暑い夏を乗り切るコツなのかもしれない。


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