サッカー日本代表の森保一監督(57)が続投する見通しになったことが9日、分かった。日本がワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会で敗退した後、日本サッカー協会が非公式に打診し、森保監督も受諾したとされる。
異例の短期契約に
関係者によると、協会側は来年1〜2月にサウジアラビアで開催されるアジア杯終了までという、異例の短期契約を提示しているという。半年程度の契約になる見込みで、協会の技術委員会や理事会などを経て正式決定する予定。来年3月以降は別の監督を据える方針とされる。
森保監督は2018年に代表監督に就任し、2大会連続でW杯本大会出場に導いた。前回の2022年カタール大会では強豪のドイツ、スペインを破りグループリーグを突破。
今大会もオランダと引き分けるなど無敗でグループリーグを通過し決勝トーナメントに進出したが、1回戦でブラジルに1―2で惜敗していた。就任から約8年にわたって指揮を執ってきたことになり、日本代表としては異例の長期政権となっている。
短期契約という異例の選択
今回の契約が「アジア杯まで」という区切りになった背景には、協会側が長期的な体制よりも、来年1〜2月に控えるアジア杯での結果を優先したい思惑があるとみられる。
W杯でブラジルに敗れたとはいえ、無敗でグループリーグを突破した実績は評価されており、目前に迫った国際大会を、慣れ親しんだ森保監督のもとで戦う方が結果を出しやすいという判断が働いた可能性がある。
一方で、来年3月以降に新監督へ移行する方針が既に示されていることから、協会内では中長期的な体制刷新の議論もすでに始まっているとみられる。
宮本会長自らが打診
関係者によると、日本サッカー協会の宮本恒靖会長が「来年のアジア杯まで」と期限を区切って非公式に続投を要請し、森保監督はこれを受け入れる返答をしたという。口頭合意の段階だが、協会は今月23日の理事会などの手続きを経て、正式に続投を発表する見通しだ。
アジア杯はサウジアラビアで来年1月7日から2月5日まで開催される予定で、優勝しても契約は延長せず、来年3月の国際親善試合からは新監督が指揮を執る方針だという。
この決定には異論もある。
「日本の未来を考えれば0か4年契約が筋だろう」と語る協会関係者もおり、今夏に監督を交代させて新監督の経験を積ませるか、あるいは森保監督に2030年大会まで長期で託すか、明確な方針を欠いたまま「半年」という中途半端な選択をしたとの見方も出ている。
新監督の候補としては、東京五輪代表を率いた経験を持つ大岩剛U-21日本代表監督(54)の名前も挙がっていたが、今回は森保監督続投で一本化された。
本田圭佑さんの発言との関連
森保監督を巡っては、元日本代表MFの本田圭佑さんが7月2日、自身のSNSで発言し、「森保さんに1年契約の継続オファーをしてるというニュースを見た」としたうえで、「そんな次の監督候補が見当たらずの繋ぎのオファーなら、僕を1年試してみてください」と述べ、注目を集めていた。今回明らかになった契約内容は、本田さんが言及した「1年契約」ではなく、アジア杯までの半年程度の短期契約となる見通しだ。
次期体制への注目
来年3月以降に指揮を執る「別の監督」が誰になるのかが、今後の大きな注目点だ。国内外の指導者の名前がどのように取り沙汰されていくのか、協会の今後の動きに関心が集まりそうだ。
森保監督は選手時代、サンフレッチェ広島などでプレーしたのち指導者に転身し、Jリーグでのクラブ指導経験を経て代表監督に就任した経歴を持つ。
堅実な守備をベースにした戦い方で知られ、選手の起用や試合ごとの采配については賛否両論あるものの、2大会連続でのW杯本大会出場という結果を残してきた点は、多くの関係者から評価されている。今回の続投決定も、こうした実績の積み重ねが評価された結果と言えそうだ。
アジア杯は日本代表にとって、アジアの頂点を懸けた重要な大会であると同時に、来年3月以降の新体制への橋渡しとなる大会でもある。
短期契約とはいえ、森保監督にとっては集大成となる可能性のある大会であり、選手選考やチーム作りにどのような方針で臨むのか、今後の発表にも注目が集まる。協会側の正式決定がいつ発表されるのか、続報を待ちたいところだ。
アジア杯でのチームの仕上がり具合が、来年3月以降の新体制への評価にも少なからず影響を与えることになりそうだ。若手選手の起用や世代交代の進め方も、短期契約の中でどこまで踏み込めるか注目される。


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