7月13日に発売された『週刊少年ジャンプ』33号が、各地の書店・コンビニで売り切れ続出となっている。
同号に付録として付いた『ONE PIECEカード』が転売ヤーの標的となり、買えない人が続出した。
異例の増刷でも足りず
ジャンプ発売前、集英社は「『ONE PIECEカードゲーム』の人気に鑑み、同号は通常より50万部増で発行いたします」と説明していた。
それでも付録が転売ヤーの標的となり、結果的に書店やコンビニで売り切れが続出する事態となった。カードゲームの人気の高さが、増刷分すら飲み込んでしまった形だ。
実際に利益が出る転売市場
付録のカードは、都内の一部カードショップで約1000円で買い取られているという。
フリマアプリでも雑誌の値段以上で取引されるなど、転売する側には実際に利益が出る構造になっている。定価数百円の雑誌が、カード目当てで何倍もの価値を持つようになっている状況だ。
読者からの怒りと嘆き
今回の同号には人気漫画『アオのハコ』の最終回が掲載されており、電子版でも読めるとはいえ、紙版で保存したいというファンの思いがあった。
「ジャンプ売り切れ続出。マジでどこにも置いてねえ」「アオのハコ最終回なのにワンピースカードの転売ヤーのせいでジャンプ買えなくて鬱」といった怒りと嘆きの声がSNS上で相次いだ。
転売ヤー本人が語った心境
今回、実際にジャンプを複数買い、カードショップで付録カードを売った大学生への取材が行われた。
取材によると、本人はこうした行為について「小銭を稼ぐ感じ」と語り、罪の意識は特に感じていない様子だったという。趣味の延長線上で始めた副収入という感覚に近いとみられる。
この問題の根深さ
出版社が増刷という対策を取っても、それを上回る需要と転売目的の買い占めが起きてしまう構図は、人気コンテンツを抱える出版業界共通の悩みと言える。
正規の読者が本来の目的である漫画を楽しめない状況が続けば、出版社としても何らかの追加対策を検討せざるを得なくなりそうだ。
近年、人気IPとのコラボによる付録商法は、雑誌や食品業界などさまざまな分野で見られる。話題性を高める効果がある一方、今回のような転売問題を招きやすいというジレンマも抱えている。
購入者本人であることを確認する仕組みや、購入数の制限といった対策が今後検討されるのか、出版社側の今後の対応にも注目したい。
読者側としても、こうした転売行為が横行する背景には需要と供給のギャップがあることを理解しつつ、正規の楽しみ方を守っていく意識が求められている。人気作品の最終回という特別な号だっただけに、今回の騒動は多くのファンにとって心残りな出来事になったと言えそうだ。
集英社としては次号以降、同様の転売問題が起きないよう、付録の設計や販売方法をどう工夫していくのかが問われることになる。人気コンテンツと読者保護のバランスをどう取るか、出版業界全体の課題として今後も議論が続きそうだ。
転売ヤー自身が悪びれる様子もなく取材に応じていたことからも、こうした行為が一部で「割のいい副業」として定着しつつある実態がうかがえる。社会全体でこの問題への向き合い方を考え直す時期に来ているのかもしれない。人気コンテンツを心待ちにする多くの読者のためにも、健全な流通のあり方が模索されることを期待したい。次号以降の発売状況にも注目が集まりそうだ。読者が安心して雑誌を手に取れる環境が戻ることを願いたい。今回の騒動が転売問題を考えるきっかけになれば幸いだ。
元記事はこちら: 『ジャンプ』付録カード転売の手口と目的(Yahoo!ニュース)


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