大阪市此花区のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を大規模に拡張する方向で、関係者が最終調整していることが分かった。パーク北側に隣接する大阪市などの所有地約6万平方メートルを活用し、新たなアトラクションの開設を目指すという。
このニュースをきっかけに「拡張はいつ実現するのか」「何ができるのか」を調べる人が増えている。この記事では拡張計画の詳細と、これまでのUSJの歩みを整理する。元記事はこちら。
拡張計画の概要
複数の関係者によると、拡張予定地は日本製鉄の工場跡地だ。現在、同社の所有地と、市が同社に貸している土地があり、両方を運営会社「ユー・エス・ジェイ」が借りる形になる見通しで、2028年春にも賃貸借契約を結ぶとみられている。工場はすでに稼働を停止しており、2026年4月ごろから解体が始まっていた。
報道によれば、投資額は2000億〜3000億円規模になる見込みで、実現すればUSJにとって2001年の開業以来初めてとなる本格的な敷地拡張になる。拡張予定地の約6万平方メートルは、人気エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」のおよそ2倍に相当する広さで、超大型のテーマエリアを丸ごと新設できる規模だ。
なぜ拡張が必要なのか
USJは2021年に、任天堂の人気ゲームの世界を体感できる「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を開業するなど、訪日客を中心に高い人気を集めてきた。一方で、敷地面積(約54万平方メートル)が手狭になってきており、年間来場客はここ2年連続で約1600万人と横ばいで推移している。
来場客のさらなる増加やアトラクションの増設を図るには、既存の敷地内だけでは限界があり、拡張が長年の課題となっていた。今回の隣接地活用は、この課題を解消する現実的な選択肢として浮上した形だ。
拡張はいつ実現するのか
現時点で、大阪市が近く正式に発表する見通しとされているが、具体的な開業時期についてはまだ明らかになっていない。賃貸借契約の締結が2028年春ごろとみられていることから、実際の新エリア開業はそれ以降、数年単位の期間を要する可能性が高い。
大型テーマエリアの新設には、用地整備からアトラクションの建設、安全性の検証まで相応の期間がかかるため、開業時期については今後の公式発表を待つ必要がある。
新エリアには何ができるのか
拡張エリアに具体的にどのようなアトラクションが設けられるのか、正式な発表はまだされていない。ただし、約6万平方メートルという広さは、スーパー・ニンテンドー・ワールドの約2倍に相当することから、既存エリアに匹敵する規模の新しいテーマエリアが丸ごと誕生する可能性が指摘されている。
USJはこれまでも、ハリー・ポッターの世界を再現した「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」や、任天堂とのコラボレーションによる「スーパー・ニンテンドー・ワールド」など、有力IPとの提携によってエリアを拡充してきた歴史がある。今回の新エリアについても、こうした人気IPとの連携が期待されている。
これまでのUSJの拡張の歴史
USJは2001年の開業以来、敷地そのものを拡張することはなかったものの、既存の敷地内でエリアやアトラクションを段階的に増やしてきた。2014年には「ハリー・ポッター・エリア」を開業し、大きな来場者数の押し上げにつながった実績がある。
2021年開業のスーパー・ニンテンドー・ワールドも同様に、既存エリアを再開発する形で誕生した。今回のように隣接地そのものを新たに取得して拡張するのは、開業から20年以上を経て初めての試みとなる。
大阪の都市戦略との関わり
今回の拡張計画は、単にテーマパーク単体の話にとどまらず、大阪市が進める国際集客都市戦略とも関わりが深いとみられる。2025年に開催された大阪・関西万博以降、大阪はインバウンド需要を取り込む観光戦略を強化してきた経緯があり、USJの拡張はその象徴的な取り組みの一つとして位置づけられる可能性がある。
工場跡地という産業遺構が、大規模な観光インフラへと転換される点でも、都市再開発の事例として注目されそうだ。
吉村知事の反応
今回の拡張報道を受け、大阪府の吉村洋文知事は「拡張する意向だということ聞いていた。歓迎です」とコメントしている。大阪府・市としても、USJの拡張はインバウンド需要の取り込みや地域経済の活性化につながる歓迎すべき動きと捉えているとみられる。
大阪・関西万博の開催をきっかけに整備が進んだ周辺インフラとの相乗効果も期待されており、行政側としても後押しする姿勢がうかがえる。
他のテーマパークとの競争環境
国内のテーマパーク業界では、東京ディズニーリゾートも大規模な拡張投資を続けており、各パークが独自性の高い新エリアを打ち出すことで、来場者の獲得競争を繰り広げている。USJにとって今回の拡張は、こうした競争環境の中で優位性を保つための重要な一手になるとみられる。
訪日外国人観光客の増加が続くなか、大型テーマパークは観光消費の中核を担う存在でもあり、今回の投資規模の大きさからも、USJ側の本気度がうかがえる。
今後の焦点
大阪市による正式発表がいつ行われるのか、また具体的なアトラクションの内容やテーマがいつ明らかになるのかが、当面の焦点になる。2000億円規模とされる投資額の内訳や、周辺インフラへの影響についても、今後の続報が注目される。
USJが開業以来初めて踏み切る本格的な拡張が、パークの集客力や地域経済にどのような効果をもたらすのか、長期的な視点での注目が集まりそうだ。


コメント